エゼキエル書 |「月の光」

12部族の回復預言と預言の書

 「創世記」(第17章7節、第49章)・申命記(第33章)・列王記T(第12章)・列王記U(第17章)・
 イザヤ書エレミヤ書エゼキエル書ホセア書アモス書ゼカリア書
<選民意識>出エジプト
<預言>ダニエル書ヨハネの黙示録
<参考> 詩篇
<研究> 小石豊

新しい心と新しい霊 エゼキエル書

〔36:26〕わたしはお前たちに新しい心を与え、お前たちの中に新しい霊を置く。わたしはお前たちの体から石の心を取り除き、肉の心を与える。 〔36:27〕また、わたしの霊をお前たちの中に置き、わたしの掟に従って歩ませ、わたしの裁きを守り行わせる。

エゼキエル書の12部族回復の預言

〔エ37-1〕主の手がわたしの上に臨んだ。
 わたしは主の霊によって連れ出され、ある谷の真ん中に降ろされた。
 そこは骨でいっぱいであった。
〔エ37-2〕主はわたしに、その周囲を行き巡らせた。
 見ると、谷の上には非常に多くの骨があり、また見ると、それらは甚だしく枯れていた
〔エ37-3〕そのとき、主はわたしに言われた。
「人の子よ、これらの骨は生き返ることができるか。」
 わたしは答えた。
「主なる神よ、あなたのみがご存じです。」
〔エ37-4〕そこで、主はわたしに言われた。
「これらの骨に向かって預言し、彼らに言いなさい。枯れた骨よ、主の言葉を聞け。 〔エ37-5〕これらの骨に向かって、主なる神はこう言われる。見よ、わたしはお前たちの中に霊を吹き込む。すると、お前たちは生き返る。 〔エ37-6〕わたしは、お前たちの上に筋をおき、肉を付け、皮膚で覆い、霊を吹き込む。すると、お前たちは生き返る。そして、お前たちはわたしが主であることを知るようになる。」
〔エ37-7〕わたしは命じられたように預言した。
 わたしが預言していると、音がした。
 見よ、カタカタと音を立てて、骨と骨とが近づいた。
〔エ37-8〕わたしが見ていると、見よ、それらの骨の上に筋と肉が生じ、皮膚がその上をすっかり覆った。
 しかし、その中に霊はなかった。
〔エ37-9〕主はわたしに言われた。
「霊に預言せよ。人の子よ、預言して霊に言いなさい。主なる神はこう言われる。霊よ、四方から吹き来れ。霊よ、これらの殺されたものの上に吹きつけよ。そうすれば彼らは生き返る。」
〔エ37-10〕わたしは命じられたように預言した。
 すると、霊が彼らの中に入り、彼らは生き返って自分の足で立った。
 彼らは非常に大きな集団となった。
 谷間に散っている干からびた骨は、まさに離散のユダヤ人そのものである。
 従来の聖書解釈では、この谷間の墓も同じことを違う表現で述べたと言われてきた。
 記述の箇所が同じくエゼキエル書の37章なのでそう考えられたのかもしれない。
 あるいは、失われた十部族とその後のユダヤ人離散とを峻別しないで読んだためかもしれない。
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 ユダヤ人はディスポラつまり離散の民になって、谷間である全世界に散らされたが、それより昔の失われた十部族は神の設けられた墓場に納骨されている。ただ、十部族の墓はどこかいまだに不明なのだ。
 ともに不信仰ゆえに神の呪いを受けましたが、まったく別の状況に置かれたまま、歴史をたどってきているのではないか。
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 十部族はどこかの墳墓に埋葬されている。神の時がくるまで、彼らが引き上げられることはない!だが、その日はそうは遠くはない。
 墳墓が明らかにされて、十部族の墳墓であることが判明したとき、全世界はその不思議さにただただ驚嘆するであろう。

『日本・ユダヤ連合超大国』P101-104(小石豊、光文社)

〔エ37-11〕主はわたしに言われた。
「人の子よ、これらの骨はイスラエルの全家である。彼らは言っている。
 『我々の骨は枯れた。我々の望みはうせ、我々は滅びる』
 と。
〔エ37-12〕それゆえ、預言して彼らに語りなさい。主なる神はこう言われる。わたしはお前たちの墓を開く。わが民よ、わたしはお前たちを墓から引き上げ、イスラエルの地へ連れて行く。 〔エ37-13〕わたしが墓を開いて、お前たちを墓から引き上げるとき、わが民よ、お前たちはわたしが主であることを知るようになる。 〔エ37-14〕また、わたしがお前たちの中に霊を吹き込むと、お前たちは生きる。わたしはお前たちを自分の土地に住まわせる。そのとき、お前たちは主であるわたしがこれを語り、行ったことを知るようになる」
 と主は言われる。
 イスラエル国家再建の時、真っ先に朗読された箇所。
「枯れ果てた骨はユダヤ人、墓から引き上げられる骨はイスラエル十部族だ」
 こういう解釈は今まで誰もしたことがなかった。

『古代ユダヤの大預言』P88(小石豊、日本文芸社)

〔エ37-15〕主の言葉がわたしに臨んだ。
〔エ37-16〕「人の子よ、あなたは一本の木を取り、その上に
 『ユダおよびそれと結ばれたイスラエルの子らのために』
 と書き記しなさい。
 また、別の木をとり、その上には
 『エフライムの木であるヨセフおよびそれと結ばれたイスラエルの全家のために』
 と書き記しなさい。
〔エ37-17〕それらを互いに近づけて一本の木としなさい。
 それらはあなたの手の中で一つとなる。
〔エ37-18〕あなたの民の子らがあなたに向かって、
『これらはあなたにとって何を意味するのか告げてくれないか』
 と言うとき、 〔エ37-19〕彼らに語りなさい。
 主なる神はこう言われる。わたしはエフライムの手の中にあるヨセフの木(杖)、およびそれと結ばれたイスラエルの諸部族を取り、それをユダの木(杖)につないで一本の木(杖)とする。それらはわたしの手の中で一つとなる。 〔エ37-20〕あなたがその上に書き記した木は、彼らの目の前であなたの手にある。

〔エ37-21〕そこで、彼らに語りなさい。主なる神はこう言われる。わたしはイスラエルの子らを、彼らが行っていた国々の中から取り、周囲から集め、彼らの土地に連れて行く。

〔エ37-22〕わたしはわたしの地、イスラエルの山々で彼らを一つの国とする。
 一人の王が彼らすべての王となる。
 彼らは二度と二つの国となることなく、二度と二つの王国に別れることはない。

〔エ37-23〕彼らは二度と彼らの偶像や憎むべきもの、もろもろの背きによって汚されることはない。わたしは、彼らが過ちを犯したすべての背信から彼らを救い清める。そして、彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。
 2本の杖。
 イスラエル共和国、日本国。

『古代ユダヤの大預言』P32(小石豊、日本文芸社)

〔エ37-24〕わたしの僕ダビデは彼らの王となり、一人の牧者が彼らすべての牧者となる。彼らはわたしの裁きに従って歩み、わたしの掟を守り行う。 〔エ37-25〕彼らはわたしがわが僕ヤコブに与えた土地に住む。そこはお前たちの先祖が住んだ土地である。彼らも、その子らも、孫たちも、皆、永遠に至るまでそこに住む。そして、わが僕ダビデが永遠に彼らの支配者となる。 〔エ37-26〕わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。それは彼らとの永遠の契約となる。わたしは彼らの住居を定め、彼らを増し加える。わたしはまた、永遠に彼らの真ん中にわたしの聖所を置く。 〔エ37-27〕わたしの住まいは彼らと共にあり、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。 〔エ37-28〕わたしの聖所が永遠に彼らの真ん中に置かれるとき、諸国民は、わたしがイスラエルを聖別する主であることを知るようになる。」

『古代ユダヤの大預言』P150(小石豊、日本文芸社)

〔39:25〕それゆえ、主なる神はこう言われる。今やわたしはヤコブの繁栄を回復し、イスラエルの全家をわが聖なる名のゆえに熱い思いをもって憐れむ。 〔39:26〕彼らは自分の土地に安らかに住み、脅かす者がいなくなるとき、わたしに背いた恥とすべての不信の罪の責めを担う。 〔39:27〕わたしが彼らを諸国の民の中から帰らせ、敵の地から集めるとき、わたしは国々の前で、彼らを通して自分の聖なることを示す。 〔39:28〕わたしは彼らを国々に捕囚として送ったが、自分の土地に集めて、もはや、かの地には残さない。そのとき、彼らはわたしが彼らの神、主であることを知るようになる。 〔39:29〕わたしは二度とわが顔を彼らに隠すことなく、わが霊をイスラエルの家に注ぐ」と主なる神は言われる。
 神の予定は、平和・戦争・回復となっている。

『日本・ユダヤ連合超大国』P34-35(小石豊、光文社)



エゼキエル書の来るべき時の預言

〔38:01〕主の言葉がわたしに臨んだ。
〔38:02〕「人の子よ、マゴグの地のゴグ、すなわちメシェクとトバルの総首長に対して顔を向け、彼に預言して、 〔38:03〕言いなさい。
 主なる神はこう言われる。
 メシェクとトバルの総首長ゴグよ、わたしはお前に立ち向かう。
〔38:04〕わたしはお前を立ち帰らせ、お前のをかけて、お前とその全軍、馬と騎兵を連れ出す。彼らは皆完全に武装した大集団で、大盾と小盾を持ち、皆剣を持っている。 〔38:05〕ペルシア、クシュ、プトが彼らと共におり、皆、盾を持ち、兜をかぶっている。 〔38:06〕ゴメルとそのすべての軍隊、北の果てのベト・トガルマとそのすべての軍隊、それに多くの国民がお前と共にいる。
〔38:07〕備えをせよ。お前も、お前のもとに召集されるすべての集団も備えをせよ。お前は彼らの監督となれ。
〔38:08〕多くの日の後、お前は呼び出され、また、多くの年を経た後、一つの国を襲う。それは長く荒れ廃れていたイスラエル(久しく廃墟であったイスラエル)の山々で、そこには、剣の恐れから解放され、多くの民の中から集められた民がいる。彼らは多くの民の中から連れ出されて、今は皆、安らかに暮らしている

(※1)メシェクは黒海南東の住民
(※2)トバルはアルメニア人
(※3)マゴグはロシアであり、ゴグはイスラエルに試練を課す悪の象徴
(※4)クシュはエチオピア人
(※5)プテは紅海沿岸の住民
(※6)ゴメル、ベテ・トガルマは黒海沿岸部の民
 1948年に独立したイスラエルは、久しく廃墟であったイスラエルの地に建国した。
 そして現在は、安らかに暮らしている。
 ユダヤ人がこの預言に敏感でないわけがない。
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 ユダヤ人にとっての真の脅威は、当面の敵であるアラブ各国やパレスチナ人ではなく、巨大な連合をつくって襲ってくるロシアなどの北方集団であるのだ。
 1967年、第三次中東戦争でイスラエルがアラブ連合と戦ったとき、イスラエル軍を率いたダヤン将軍は、
「今度の戦いはアラブ諸国との戦いではなく、ロシアとの戦いである」
 と宣言した。
 この言葉は、今なお多くのユダヤ人の心に残っている。

『日本・ユダヤ連合超大国』P31-32(小石豊、光文社)